地域研究コンソーシアム 2005年度第1回理事会 議事録
日時:
2005年7月10日 午前10時〜正午
場所:
北海道大学スラブ研究センター 402会議室
出席:
家田修、内堀基光、田中耕司、田畑伸一郎、毛里和子、吉田幹正、押川文子(染田秀藤理事は海外出張により欠席)
2004年度第4回理事会議事録(案)、第14回、15回、および第16回メイル理事会議事録(案)が承認された。
2004年度第4回理事会で承認された2005年度活動方針にもとづき、2005年第1回運営委員会(2005年7月1日開催)で了承された2005年度活動実施計画について押川理事が紹介し、了承された。
平成18年度概算要求において検討されている国立民族学博物館地域研究企画交流センターの廃止、およびそれにともなう京都大学からの「地域研究統合情報センター(新センターと略記)」新設要求、および人間文化研究機構「地域研究推進センター」設置構想などについて、押川理事、田中理事などからこれまでの状況を説明し、意見・情報を交換した。新センター設置については、京都大学において設置担当部局となっている東南アジア研究所の立場から、田中理事が以下のように説明した。
特別教育研究経費による学内措置としての要求であること、
新センターを全国共同利用施設とするための審査を受ける必要があること、
全国共同利用施設として認可された場合は、教授会、運営委員会、協議会の3層構造の意思決定システムとなり、このうち運営員会には学外委員を加え、協議会にも学外委員を加えることを検討すること、
文部科学省から財務省に概算要求が提出された時点で、京都大学として正式に、学外メンバーを含む設置準備委員会を設置する予定であること、
東南アジア研究所、大学院アジア・アフリカ地域研究研究科、現地域研の中堅メンバーによるタスク・フォースを近日中に立ち上げ、上記設置準備委員会委員の構成を含めて、新センターの設置準備過程と基本設計についての検討を始めること、
上記をうけて、コンソーシアムとしての現時点での対応について検討した。主要な議論は以下のとおり。
新センターが実現した場合、京都大学の拠点が東南アジア研究所に加えて2拠点となることについて。新センターが現地域研からの継承であることを考慮すれば1法人2拠点となってもよい、拠点の運営、担当者の負担軽減などを考慮すると1拠点化のメリットもある、などの意見があり、新センターの制度設計の状況をみて、継続して検討することとした。
コンソーシアムの体制強化の1つとして、新たに幹事拠点組織(機関)として私大を加えることについて。現在早稲田大学で構想されている「アジア研究機構」を含めて、その可能性を引き続き検討する。また、拠点組織に加えて、積極的に参加する意欲のある加盟組織をコア・グループのような形でコンソーシアム運営の中に取り込んでゆく工夫をする。
機構に設置される「地域研究推進センター」との関係について。引き続き「推進センター」の具体的構想について情報交換しつつ、連携構築を模索する。
文科省の地域研究推進構想のなかにコンソーシアムが新センターの活動内容の1つとして記載されていることから、コンソーシアムの活動を文科省が公式に評価したと受け取ってよい。これを受けて、新センターは、コンソーシアムの活動を円滑に推進するために、(新センターからの)予算措置などについて、透明性のある制度を整備する必要がある。そのために、コンソーシアム理事会および運営委員会と新センターの運営委員会および協議会との関係をリンクさせた制度設計を検討する必要がある。
コンソーシアム活動の作業負担、とくに運営委員会および部会・研究会担当者の作業負担について。新センターの事業部分とコンソーシアム運営委員会・研究会活動の整理、およびコンソーシアム運営委員会・研究会メンバーの交代期(2006年3月)までに活動内容と担当拠点の再編を検討する。
新センター設置、および関連する文部科学省の地域研究に関する施策再編について、今後ともコンソーシアム理事会における情報共有化をはかる。メイルなどを通じて適宜、情報交換する。
新センターの「全国共同利用施設」申請(京都大学から科学技術・学術審議会学術分科会研究環境基盤部会に申請)に際して、地域研究コンソーシアムとして家田会長名で賛同・支援の書状を送ることが了承された。
次回理事会は、10月24日(月曜日)午後6時〜8時、東京で行う。