日時: | 平成24年5月28日 17:00〜19:00 |
場所: | 京都大学東京オフィス |
出席者(敬称略): | 宮崎恒二、宇山智彦、大橋一友、平野克己、岸上伸啓、高橋五郎、林行夫 |
委任状(敬称略): | 佐藤源之、清水展、田中耕司 |
陪席(敬称略): | 宮原暁(運営委員長陪席)、山本博之(事務局) |
資料: | 1. 2012年度地域研究コンソーシアム運営委員会部会等担当一覧 2. 2012年度地域研究コンソーシアム活動計画・予算案 |
1.運営委員会の活動報告および理事会への要望
宮原運営委員長より、5月24日に開催された運営委員会に基づいて、理事会への要望について報告があった。 年度初頭であるために部会ごとの活動計画について報告が行われ、 その上で活動計画の内容を含めた要望が出された。以下では部会ごとの活動計画と審議事項を分けて記載する。
1−1.活動報告
1)年次集会部会
・2012年11月3日(土)と4日(日)、北海道大学スラブ研究センターを会場校として北海道大学で年次集会を開催する。
2)研究企画部会
・11月に北海道大学で行われる年次集会にあわせて一般公開シンポジウムを開催する。7月の運営委員会でシンポジウムの概要を決定し、 8月中にプログラムを確定する。
・前項の一般公開シンポジウムのほか、世界規模で重要であると思われる課題が発生した際には、 他の部会と連携してシンポジウムやパネルディスカッションなどの緊急研究集会を開催する。
3)次世代支援部会
・北海道大学スラブ研究センター、東京外国語大学アジア・アフリカ言語文化研究所、京都大学東南アジア研究所、京都大学地域研究統合情報センター、 大阪大学グローバルコラボレーションセンターの共催のもと、「年次集会開催枠」「東南アジア地域研究枠」「境界研究(ボーダースタディーズ)枠」 「国際協力・グローバル共生枠」「フィールドネット・ラウンジ枠」「自由課題・自由開催枠」の6つの枠により次世代地域研究ワークショップの企画の公募を行う。
・5月に募集を開始し、6月末に応募を締め切り、7月の運営委員会で採否を決定して応募者に結果を通知する。 応募状況や採否の状況を見て、必要と判断されれば秋の募集(9月締め切り)も行う。
4)研究交流促進部会
・京都大学地域研究統合情報センターおよび大阪大学グローバルコラボレーションセンターの共催により、「共同企画研究」 〔JCAS加盟組織どうしの共同による研究企画〕、「共同企画講義」〔JCAS加盟組織から組織された講師陣による出張講義〕、「学会連携企画」 〔学会が中心となった複数のJCAS加盟組織の共同による研究企画〕、 「オンデマンド・セミナー」〔JCASの「研究者バンク」に登録した講師を要請に応じてセミナー等に派遣〕の4つの枠で研究企画の公募を行う。
・「共同企画研究」、「共同企画講義」、「学会連携企画」については、5月に募集を開始し、6月末に応募を締め切り、7月の運営委員会で採否を決定して応募者に結果を通知する。 応募状況や採否の状況を見て、必要と判断されれば秋の募集(9月締め切り)も行う。
・「オンデマンド・セミナー」については、5月より随時募集し、年間の採択件数が上限に達した時点で年度内の募集を終了する。
・特定課題研究〔JCAS加盟組織の公募共同研究に対する広報・選考協力〕については、加盟組織から要請があった場合に対応する。
5)社会連携部会
・社会連携活動の担い手および活動分野の幅を広げるため、JCAS加盟組織の社会連携活動を「JCAS社会連携プロジェクト」として募集する。 社会連携部会がそれらのプロジェクトの調整・促進役を果たすことで、 各加盟組織が行っている社会連携に関わる活動どうしの交流を深め、知識や経験を共有すると同時に、地域研究による社会連携のあり方をJCASとして発信する。
・現在、JCAS社会連携プロジェクトとして登録されている活動は下記の5つ。(括弧内はプロジェクト幹事。)
−キャリア・デザイン・プロジェクト(日下部尚徳)
−「災害対応の地域研究」プロジェクト(山本博之)
−地域研究と外交実践の連携プロジェクト(川端隆史)
−アジアと日本を結ぶ実践型地域研究プロジェクト(安藤和雄)
−女性地域研究者のライフ・キャリアネットワークプロジェクト(王柳蘭)
・年次集会にあわせてJCAS社会連携プロジェクトの活動を紹介する報告会を行う。
・特定課題研究〔JCAS加盟組織の公募共同研究に対する広報・選考協力〕の「東日本大震災にともなう共同研究企画」(共催:京大地域研)の採択1件(中島成久(法政大学) 「3・11被災後のディアスポラ・コミュニティにおけるコミュニケーションの総合的研究」)を引き続き実施する。
6)情報資源部会
・JCAS加盟組織が所蔵する地域研究関連資料の整備状況を調査し、相互利用するための可能性を検討する。 また、情報資源の相互利用システムのプロトタイプを検討する。
7)地域研究方法論研究会
・これまで研究会として活動してきたが、2012年度より部会として活動する。
・JCASの各加盟組織で行われている地域研究の方法論に関するプロジェクトを登録し、部会がプロジェクト間の情報共有・意見交換や成果発表などを担当する。
・現在の登録プロジェクトは以下の4つ。(名称は仮のものを含む。括弧内は担当者。)
−「地域研究の過去と将来」プロジェクト(山本博之)
−「日本発・地域研究」プロジェクト(宮原曉)
−「災厄と記憶の地域研究」(西芳実)
−「通史を書かない地域研究」(錦田愛子・鶴見太郎)
8)広報部会
・ホームページ、ニューズレター、ポスター等による広報を行う。
9)和文雑誌部会
・和文学術雑誌『地域研究』を2号刊行する。
・今年度より、各号にJCAS賞の募集要項を含むJCASの活動紹介の頁を設ける。
10)地域研究コンソーシアム賞(JCAS賞)部会
・2012年度の募集を締め切り、一次選考を行っている。受賞者は年次集会にあわせて行う授賞式で発表する。
11)事務局
・JCAS運営に関する全般的な事務を担当する。
・今年度より、事務局を担当する京都大学地域研究統合情報センターに事務局長のほかに理事会担当事務局員を置く。 事務局長は運営委員会関連事務および「事務局担当事務」を担当し、 理事会担当事務局員は理事会関連事務および「プロジェクト事務」を担当する。2012年度の理事会担当事務局員は山本博之。1−2.審議事項
1)部会
・ワーキンググループの新設について
・運営委員長より、地域研究方法論研究会を地域研究方法論部会にすることおよび 将来構想ワーキンググループを新設することについて要望が出され、これを承認した。
2)2012年度のコンソーシアム・ウィークについて
・運営委員長より、前回理事会で承認された通り2012年度の年次集会は11月3日、4日に北海道大学スラブ研究センターで行う件について、 この前後に開催されるJCASの関連企画をあわせてコンソーシアム・ウィークとして実施することについて要望が出された。これに対して宇山智彦理事より、 年次集会の日程と会場については改めて北海道大学スラブ研究センターで検討し調整した上で確定させたいとの要望が出され、 これを条件として運営委員長の要望を承認した。
・前項に関連して、年次集会の開催を含むJCASの活動については運営委員会と理事会でそれぞれ審議し、決定しているところであるが、 その内容が必ずしも各幹事組織に伝わっていないことに鑑み、各組織内での理事と運営委員の連絡を緊密にするよう求めるとともに、 年次集会の会場校などに対しては事務局から直接確認・依頼を行ってはどうかとの意見が出された。
3)2012年度の部会体制について
・運営委員長より、資料1に基づいて2012年度の部会体制が提案され、承認された。
4)2012年度の活動計画について
・運営委員長より、資料2に基づいて2012年度の活動計画について提案がなされた。共催組織が決まっている活動については、 各共催組織の事情により実施規模が調整されることがあることを含んだ上で、要望通り承認された。 共催組織が決まっていない活動については、今後、運営委員会の働きかけにより共催組織が得られることを条件として活動計画が承認された。
5)地域研究コンソーシアム賞(JCAS賞)について
・運営委員長より、地域研究コンソーシアム賞(JCAS賞)の認知度の向上のため、JCAS賞の副賞を提供してもらえるような共催者・ 団体の紹介および受賞が報道されるような報道機関関係者の紹介についての要望が出され、理事会として引き続き努力することが確認された。
6)幹事組織の拡大について
・運営委員長より、活動の幅が広がってきたことに鑑みて、特に今期に重点が置かれる活動であるキャリアデザインなどに関して経験がある 加盟組織に幹事組織としてJCASの運営に加わってもらうことについての要望が出され、承認された。 事務局から加盟組織に対して幹事組織募集について呼びかけるとともに、 具体的に名前が挙げられた京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科については理事会から継続して幹事組織としての参加を打診することとなった。
7)共催の手続きについて
・運営委員長より、これまでJCASの活動は幹事組織が共催組織として運営されてきたが、活動内容に幅を持たせるため、幹事組織以外の加盟組織も 共催組織となることを認めることについての要望が出され、承認された。 各加盟組織に対する共催の呼びかけは、運営委員会が方法を検討した上で行うこととされた。
・宇山智彦理事より、JCASの各活動について、JCASから共催組織に対して共催を依頼する文書を出してはどうかとの提案がなされ、 検討した結果、共催組織から文書による共催依頼の要請があった場合に必要な対応をとることが確認された。 書式等については、要望を出した共催組織と相談のうえで個別に対応することとされた。
8)雑誌『地域研究』の特集企画について
・運営委員長より、JCASが編集する和文学術雑誌『地域研究』(年2号刊行)の特集企画を幹事組織から積極的に提案していただきたいとの要望が出され、 各幹事組織で検討して対応することが確認された。
2.日本学術会議地域研究地域研究委員会からの報告
宮崎恒二会長より、田中耕司理事による 「地域研究コンソーシアムへの日本学術会議地域研究委員会地域研究基盤整備分科会の報告と情報共有について(お願い)」についての報告がなされた。 概要は以下の通り。
2012年5月2日、学術会議事務局において第2回地域研究基盤整備分科会が開催され、 京都大学地域研究統合情報センターの林行夫センター長および原正一郎教授による地域研究の現状と課題に関する講演と意見交換を行った後、 (1)地域研究分野における大学教育の質保証のあり方とその取り組みについて、 (2)地域研究の方法論についての現状分析と今後のあり方についての当面の課題について意見交換がなされた。 特に(2)の意見交換のなかで、地域研究コンソーシアムに対する分科会の期待が以下の通り表明された。 「地域研究基盤整備分科会では地域研究の方法論をめぐる課題に今後取り組んでいくことになるが、この課題について、 地域研究関連学会やこの課題を継続して検討している地域研究コンソーシアムと協力しつつ進めていくことが必要との認識が共有された。 また、これに関連して、将来、分科会あるいは地域研究委員会等がシンポジウム等を開催する際に、 地域研究コンソーシアムに共催団体として参画いただくことを分科会として期待しているという意見が出された。」
以上
(文責:林 2012年8月3日作成)8月6日会長承認