地域研究コンソーシアム 第2回運営委員会議事録
日時: | 2004年7月5日(月) 午後2時〜午後6時 |
場所: | 国立民族学博物館第5演習室 |
出席: | 河野(東南研)、石川(東南研)黒木(AA研)、飯塚(AA研)、岩下(スラ研)、宇山(スラ研)、押川(地域研)、阿部(地域研)、村上(地域研)、山本(地域研)、石井(地域研・議事録作成) |
1.各部会の活動計画の具体化
1.研究企画交流部会
岩下部会長から、6月21日に北大で開催された研究企画部会での検討を踏まえて、今年度の活動計画として、 (1)アンブレラ・プログラム(UP)と連動して研究会・ワークショップなどを行う「UP公募研究」、 (2)加盟組織の幅広い研究交流活動を支援する「研究交流支援プログラム」、 (3)「年次集会」(12月17日)、 (4)全国的に地域研究の社会発信を促進する「公開移動講演会」の4本を柱とすることが提案され、基本的に了承された。各項目の詳細は以下のとおり。
(1) UP公募研究
- 今年度のUPである「地域研究による人間の安全保障学の構築」「グローバル化時代の新地域形成」の2課題について、それぞれ2本程度の公募研究を実施する。
- UPに関わるテーマで加盟組織が自ら企画実施するシンポジウムやセミナーなどを対象とし、その成果については、年次集会で報告するとともに、UPの成果報告の一部としてのとりまとめに協力を求め、また適宜HPなどを通じて迅速な還元を図る。
- 今年度の公募にあたっては、「地域研究による人間の安全保障学の構築」については東アジアを対象とするものにプライオリティーをおく。「グローバル化時代の新地域形成」にあたっては、多様なアプローチを歓迎する。
- 応募要項については、部会作成原案をもとに事務局が作成し、可及的速やかにHPおよび加盟組織MLで広報を行う。
応募締切りは8月末日。審査は研究企画部会で実施し運営委員会が承認する。
(2) 研究交流支援プログラム
- 加盟組織が取り組む多様な研究交流活動について、国内旅費、海外招聘旅費などを20件程度支援する。
- 応募要領については、部会作成原案をもとに事務局が作成し、可及的速やかにUPおよび加盟組織MLで広報を行う。
- 応募は随時。研究企画部会で検討し運営委員会に報告する。20件に達した段階で打ち切り。
(3) 年次集会
- 今年度年次集会は、2004年12月17日午後2時〜5時、学士会館で開催。会場手当済み。
- 組織加盟している地域研究学会だけでなく、分野別学会に参加をもとめ、ディシプリン型のアプローチと地域研究の関連を問う内容とする。
- 今後の準備について HPへの速やかな掲載:阿部委員が趣旨文を担当。可及的速やかにUPを。次回運営委員会までにプログラムなどの詳細案をまとめ検討承認する。
(4) 公開移動講演会
- 地域研究の視点から広く日本の言論状況に発信することを目的とする。各地の加盟組織と連携しつつ、とくに拠点組織所在地以外での活動を促進する。
- 将来的には加盟組織主導型など様々な形態が考えられるが、今年度は取りあえず研究企画部会で原型を企画し、加盟組織に協力の呼びかけを行う。
- 今年度案は、中東情勢の緊迫化を念頭にトピックを構成し(仮題「激動の中東情勢:何が問題なのか?」)、数名の講演予定者をプールする。各開催地における具体的プログラムについては、当該地域の加盟組織と調整しつつ確定する。当該地域の加盟組織などからも講演者を加えること、地域の新聞などへの広報依頼などにも取り組む。
- 今後の準備について飯塚委員が趣旨文を作成し、HPおよび加盟組織MLで呼びかけを行う。
2.教育・次世代育成部会
石川部会長から、部会内検討およびアンケート集計結果を踏まえて、教育・次世代育成部会に期待されている活動として、 (1)教育セミナーの公開、(2)単位認定のシステム作り、(3)院生、若手研究者のデータベース作成、(4)若手研究者のネットワーク作りに対する支援、の4点を検討していることが報告された。拠点組織がいずれも研究機関であることを考慮し、早急に研究科などの組織からもメンバーを迎えて、上記(1)〜(4)について検討することが提案され、了承された。 また、検討を踏まえて、可能であれば若手研究者中心のワークショップ・研究会などを年度後半から開始すべきとの意見が出され、了承された。
3.出版・広報部会
臼杵部会長欠席のため、村上地域研助教授が代理で、広報・出版部会の今年度計画について、(1)ニューズレター発行、(2)和文誌『地域研究』刊行、(3)英文学術誌の刊行の検討開始、(4)和文・英文のリーフレット制作の4点を報告した。各項目についての検討は以下の通り。
(1) ニューズレターの発行(年に2回、A4判8頁、3000部)
- 第1号(9月発刊予定)について原案が提示されたが、 HPとの差異化を図るために、コンソーシアムの立ち上げ・活動状況に加えて、地域研究の内容に関わるコンテンツを強化する必要が指摘され、再度検討することとなった
(2) 『地域研究』
- 新メンバーを加えた広報・出版部会で『地域研究』の基本的な編集方針を再度検討し、それに基づいて同誌の編集委員会を立ち上げることが了承された。とくに、論文と特集とのバランスなど加盟組織等が刊行する機関誌/紀要などとの差違化、出版形態などについて、検討が必要であると指摘された。
(3) 英文学術誌の刊行の検討
- 理事会レベルでの検討を踏まえて、検討を開始することとする。
(4) 和文・英文リーフレット制作
- 4月設立集会に際して作成したリーフレットを増補し、配布用資料を作成する。以上を踏まえて、ニューズレターやリーフレットの具体案を再度作成し、運営委員会MLで検討することとなった。
4.情報ネットワーク部会
黒木部会長から、HPの本格的な立ち上げ準備状況を中心に報告と提案があり、検討した。
(1) HP立ち上げ状況
- デザインについては、拡張性があり維持が容易かつ大容量データを搭載可能なHPとすべく、作業を急いでおり、近日中に完成予定である。
- HPへの情報掲載方法について、合意が必要である。コンソーシアムの活動などについては、事務局が情報のとりまとめを行い、情報ネットワーク部会に通知し、掲載する(掲載内容については事務局が責任をもつ)。ただし、加盟組織が発信する情報(研究会・プロジェクト情報、新刊本・報告書などの広報など)や、今後整備予定の名鑑などについては、一定の制限を設けたうえで、一部を自由書き込み方式にすることも視野にいれて、今後情報・ネットワーク部会で検討する。
(2) ロゴマーク
(3) この他の今後の検討課題
- 研究者名鑑作成の具体化たたき台を事務局が作成し、次回運営委員会にはかる。また、学会や学振が作成しているデータベースとのリンクなどについては、今後情報・ネットワーク部会を中心に検討する
- 若手研究者・大学院生名鑑作成の具体化基本的に大学院後期課程以上を対象とし、HPで登録するフォームを作成する。
2.運営委員会の意志決定のプロセスについて
- 運営委員会と各部会の意志決定の範囲について
運営委員会で承認された活動計画内の活動については、各部会の裁量で実施する。運営委員会の承認範囲外の対応が必要な場合は、適宜運営委員会に諮る。今回了承された活動計画の実施にあたっては、事務局と各部会が調整しつつリソースを確保する。
- 運営委員会がメイルで意志決定する場合は、運営委員長から発信するメイルについて24時間以上の返信期間を設け、最終的に委員長が承認されたことを確認する。
- 加盟組織等から各部会、あるいは各運営委員に直接問い合わせや提案があった場合は、原則として事務局に情報を集め、事務局が担当部会あるいは運営委員長に対処を要請する。
3.部会員メンバーの追加手続き
-
アンケートにおいて部会参加の意思を表明した加盟組織を中心に、部会への追加メンバーを要請し、そのなかから運営委員に若干名を加える。事務局が部会への参加要請(当該加盟組織宛)を作成し、運営委員長および担当部会長名で近日中に発送する。
4.コンソーシアムの新規活動に関する提案
- 運営委員長から、アンケートなどで集約された加盟組織からの意見をもとに、下記の3研究会を設置する提案があり、検討のうえ了承された。
(1) 地域情報学研究会
(2) 情報資源共有化研究会
(3) 臨地教育研究会
- これらの3研究会は、地域研究に関わる研究教育のシステムについての検討を行うことを目的とし、運営委員会直属として設置する。
- それぞれの研究会について、運営委員会からチーム・リーダー的機能をもつ人に接触し、具体化を図る。
- 各チームリーダーから、研究会メンバーの確定やML等を通じた加盟組織への呼びかけを行う。
- 研究会設置については理事会の承認を得る。
5.コンソーシアム、および運営委員会と加盟組織との連携のあり方について
- 岩下研究企画部会長から、コンソーシアムにおける「連携」の基本的な性格について検討の要請があった。 議論の焦点は以下の通り。
(1) コンソーシアムは、参加組織の主体的な活動を支援するとともに、その活動を広く広報することにより、関心を共有する他の参加組織との連携を推進することを原則とする。
(2) コンソーシアムとして(機能としては運営委員会、あるいは各部会として)、 UP以外について企画発案することは難しい。各加盟組織が主体的に企画立案したものを、公募研究、研究支援プログラム、後援・協賛・広報協力など様々な形で、HPやMLあるいはニューズレターなどの媒体を活用して連携促進に協力する。
(3) コンソーシアムが共催する場合は、提案する加盟組織と相談しつつ、共催の具体的な形態を個々に調整する。そのためにまず提案する加盟組織にアイデアを「案」としてまとめることを要請し、そのうえで、具体的な協力連携の方策について、研究企画部会を中心に検討する。
6.次回の運営委員会
2004年10月1日(金)、午後1時〜5時 東京(学術情報センター)