地域研究コンソーシアム 第3回運営委員会議事録
日時: | 2004年10月1日(月) 午後1時〜午後5時 |
場所: | 学術情報センター会議室201 |
出席: | 河野、石川(東南研)、黒木、飯塚(AA研)、岩下、宇山(スラ研)、押川、臼杵、阿部、帯谷、山本(地域研) |
1.部会新メンバーの紹介、部会員の任期
各部会から、選出理由を含め、新メンバー選出までの経緯が説明された(新メンバーを加えなかった情報ネットワーク部会を除く)。また、部会員の任期については、運営委員会の任期に合わせて、2年ごとに部会ごとに見直すこととした(現在の委員の任期は平成18年3月末まで)。ただし、それぞれの加盟組織内における役割分担を反映する形で選出されている部会員については、組織内異動等の事情で加盟組織が入れ替えを希望する場合、柔軟に対応することとした。なお、運営委員会メンバーの増員については、次回運営委員会で検討する。
2.研究企画交流部会(活動報告、移動講座の実施体制など)
岩下部会長から、(1)アンブレラ・プログラム(UP)公募研究への応募状況、(2)研究交流支援プログラムへの応募状況、(3)移動講演会について報告があり、審議ののち承認された。各項目の詳細は以下のとおり。
1. UP公募研究への応募状況
- 今年度のUPである「地域研究による人間の安全保障学の構築」には、長崎大学熱帯医学研究所(国内シンポジウム)と大阪外国語大学大学院言語社会研究科(グローバル・ダイアログ研究会主催国際シンポジウム)から、また「グローバル化時代の新地域形成」には大阪外国語大学大学院言語社会研究科(中国文化フォーラム主催セミナー)と京都大学東南アジア研究所(セミナー)から、それぞれ応募があり、審査の結果、4件すべてを採択した。
- UP公募研究については、先般の理事会で、年度を超えた予算執行が認められたので、来年度に予定されているUP主催の国際シンポジウム等にも参加を要請する。
- 今後も毎年度9月と3月の2回、数件程度の公募を行うかどうかなど、細かな点については研究企画交流部会で検討する。なお、今回応募が少なかったことに鑑み、次回からは広報宣伝を強化する。本年度の年次集会でも宣伝に努める。
2. 研究交流支援プログラムへの応募状況
- 特定非営利活動法人平和環境もやいネットから応募があり、審査の結果、これを採択したが、これまでのところ応募はこの一件のみに留まっている。
- 本件については改めて応募を呼びかける必要があるので、大学院生が講師を招聘して研究会を開くケースなど、具体例をホームページとメーリングリストで流すこととしたい。加盟組織のメンバーであれば誰でも応募できること、年次集会で報告できることも明記する。
3. 移動講演会
- 現在宇都宮大学との共催企画が進んでいるが、もう1〜2件あった方がよいと思われるので、他の加盟組織にも働きかけていく。
- 移動講演会の講師選定は原則として、講師の所属する加盟組織に届け出る。また協議手順は、
(1)運営委員会と開催校等の代表により実行委員会を結成。
(2)講師候補者の選定
(3)講師候補者への依頼と内諾
(4)講師候補者の所属組織への講演依頼
とし、(2)〜(4)は実行委員会で担当する。ただし、共催(協力)に関するイッシューは実行委員会で協議する。なお、講師への出張依頼は地域研から講師の所属機関に送付することになる。
- 今後の講師については、加盟組織内にこだわらず、基本的に状況に応じて対応する。
3.情報ネットワーク部会(活動報告、Webについてなど)
黒木部会長から、HPの本格的な立ち上げ準備状況とメールマガジンの準備状況を中心に報告と提案があり、検討した。
1. HP立ち上げ状況
- HPは、トップページのスタイルと加盟組織の順番を運営委員会が決定すればすぐに完成できるとの報告を受け、審議のうえ、(1)トップページは和英選択ページとする、(2)加盟組織は大学毎にまとめ、文部科学省方式に則って北から南に並べることとした。なお、NGO/NPO、学会についてはこれまでと同じ順番で並べる。
- 9月22日の部会で承認された更新体制の方針(ガイドライン)を運営委員会として承認した。このガイドラインはウェブ上で公開する。なお、加盟組織の主催するイベント情報の更新は自動受付とするが、悪戯による書き込み等を防ぐため、情報ネットワーク部会長が一応の確認を行う。また、メール上の運営委員会の議題となる共催・後援等の肩書については、24時間以上の返信期間が経過し、最終的に運営委員長が承認されたことを確認した後、情報ネットワーク部会長がHP管理者に掲載を指示することにする。
- 英語版の作成にあたっては、文責が明示されていない文章の英訳を誰かが確認する必要があるが、この確認は運営委員長に一任することとした。
- HPに関する問い合わせ先は事務局とする。
2. 今後の検討課題
- HPをどう見せるか(宣伝のしかた)に関する議論がこれまで欠けていたように思われるので、試作版を早急にアップロードして欲しいとの要望が出され、部会として早速対応することにした。試作版が提示され次第、各部会長は部会活動内容の見せ方を中心に所見を情報ネットワーク部会に送り、これらの意見を反映させる形で試作版を改良していく。また、一番上の階層に「コンソーシアムは何をしてくれるのか」がわかる文章を置いて欲しい、クリックすると公募に飛ぶような構成を心がけて欲しい、との要望も出された。
3. メールマガジン
- 11月1日の創刊を目指して、10月24日に運営委員会に試作品を提示する。創刊号には、コンソーシアム関係行事の案内や活動報告、出版物情報、公募研究情報といった毎号共通の内容のほか、運営委員長による創刊の辞を掲載する。また、「JCASは〜の組織です」という短い紹介文を目次の前に入れること、創刊後も運営委員や読者からのコメントを踏まえてメールマガジンを改善していくべきことが合意された。ほかに、コンソーシアム関係行事について、コンソーシアムが組織として行う活動と、それ以外の各加盟組織が行う活動はカテゴリー分けすべきではないかといった意見も出されたが、目次の中身や順番は当面、編集担当の裁量に任せることとした。
- メールマガジンの編集担当は情報ネットワーク部会、登録希望の処理は東南研の木谷・西尾両氏が担当する。なお、メールマガジンの宣伝はHPでも行う。
4.出版・広報部会(活動報告など)
臼杵部会長が所用で遅刻のため、山本地域研助教授が代理で、(1)和文リーフレット完成、(2)ニューズレター発行、(3)和文誌『地域研究』刊行、(4)国立大学附置研究所・センターのシンポジウムにおけるパネル展示の4点について報告した。各項目についての詳細は以下の通り。
1. 和文リーフレット完成
- 4月設立集会に際して作成したリーフレットを増補し、加盟組織に配布した。
2. ニューズレターの発行(年に2回、A4 8頁、3,000部)
- 創刊号の刊行に向けて編集作業が進んでおり、遅くとも10月中旬には発行できる見通し。配布先については、出版・広報部会で地方紙や図書館を含めた発送先リストを作成する。また、次号以降は組織の宣伝などをしたいと考えている加盟組織から原稿を募集することも視野に入れている。
3. 和文誌『地域研究』
- 11月2日に現在の編集委員による会合を開く。中心となる議題は、現在の『地域研究』をコンソーシアムの刊行物に変更する件、および新編集委員の承認である。この会合で右の議案が承認されれば、出版・広報部会の承認、運営委員会の承認を経て、理事会に報告する。
4. 国立大学附置研究所・センターのシンポジウムにおけるパネル展示
- 11月11日に開催される標記シンポジウムで、コンソーシアムにもパネル・スペースをもらえることになったので、現在パネルを準備している。
5.教育・次世代育成部会(活動報告など)
石川部会長から、新部会員が確定したので10月12日に第1回の部会を開催するとの報告があった。(1)フィールド技法研修等、教育セミナーの実施、(2)単位互換システムの構築、(3)院生・若手研究者のデータベース作成、(4)若手研究者のネットワーク作りに対する支援、(5)史資料コレクション・データベースの作成、などが議題となる予定。
6.委員会・部会の役割分担と作業手順の整理
事務局担当の押川委員より、配布資料に基づき、現在は情報と実務がすべて事務局を経由する形になっているが、各拠点組織が活動を分掌するというコンソーシアムの形態からすると、部会主導型、あるいは両者の折衷型への移行も視野に入れていくべきではないか、との提案があり、
加盟組織など | → 事務局 → | 担当部会/ 運営委員会 | → 担当部会 → | 加盟組織など 事務局など |
という作業手順が実現可能かどうか検討した。理想としては各部会に事務局機能をもう少し分散した方がよいと思われるが、拠点組織のサポートがないと各部会長の作業負担が著しく増大する恐れもあり、本件は各拠点組織に持ち帰って機関長を含め議論することとした。これに先立ち、押川委員から各拠点機関長に本件に関する問題提起を行う。
7.研究会設立準備の進捗状況
河野委員長から以下の報告があり、これを了承した。
- 地域情報学研究会は10月5日に第1回研究会を開催する。
- 情報資源共有化研究会もすでに準備会合を持ち、研究会で何ができるかを検討した。この種の準備会合をもう少し続けて研究会の立ち上げに結びつけたい。
- 臨地教育研究会についても、ブレイン・ストーミングをもう少し続ける必要があるが、今年度中には準備段階の研究会のどちらか、あるいは両方を立ち上げたいと考えている。
- なお、東南研の今年度予算で、研究会旅費とポータルサイト経費が手当てされた。この措置も含め、研究会設立に関わる記事を次号ニューズレターに掲載できるとよいと思っている。
8.年次集会
年次大会企画担当の阿部委員より、準備状況等の報告があり、審議ののち、以下のように決定した。
- 今年度の年次集会は、12月17日(金)午後1時半〜5時、学士会館202号室で開催する。
- プログラムは以下のとおり。
13:30-14:20 | 第1部:活動報告と今後の活動予定 | (司会:臼杵陽) |
| 設立後のコンソーシアムについて | 会長 家田 修 |
| 新規加盟組織紹介 | |
| 活動報告と今後の活動予定 | 運営委員会 河野泰之 |
| その他 | |
14:20-14:30 | コーヒーブレーク | |
14:30-17:30 | 第2部:シンポジウム「学会と地域研究(仮題)」 | (司会:岩下明裕) |
| パネリスト | |
| 日本アフリカ学会 | 峯陽一(理事・中部大学) |
| アジア政経学会 | 末廣昭(理事長・東京大学) |
| | 毛里和子(理事・早稲田大学) |
| 日本熱帯生態学会 | 山田勇(会長・京都大学) |
| 日本国際政治学会 | 下斗米伸夫(理事長・法政大学) |
| 社会経済史学会 | (依頼中) |
| コメンテーター |
| 地域研究学会連絡協議会 | 油井大三郎(東京大学) |
17:30-19:00 | 懇親会 (201号室) |
- 第二部のパネリストには、岩下部会長から簡単な趣意書を送る。なお、シンポジウムにおける論点としては、専門領域と地域研究との関わり、地域研究の組織化における各学会の取り組み、あるいは学会として地域研究をどうとらえているか、またコンソーシアムへの期待などが考えられるが、具体的な発言内容についてはシンポジウムのパネリストに出演を依頼した部会員が各自個別に相談しておく。
- 今後の準備について、パネリストとコメンテーターが確定しだい、HPへの速やかな掲載を行う。また、各加盟組織について、それぞれ1名分の旅費を手当てする。
9.その他
阿部委員より、2005年愛知万博において開催予定の国際会議 Mediation and Sustainable Development の紹介があり、コンソーシアムとしてこれに関わるべきかどうか検討した。しかし結論は出なかった。
10.今後のスケジュール
次回運営委員会は2004年12月17日(金)午前9時半〜11時半(学士会館)。なお、同日午前11時半より午後1時まで理事会を開催する(同じく学士会館)。