地域研究コンソーシアム 第8回運営委員会議事録
日時: | 2005年12月3日(土) 午前10時〜正午 |
場所: | 京都市国際交流会館第2会議室 |
出席: | 河野(議長)、阿部、飯塚、家田、石川、宇山、押川、帯谷、黒木、染田、寺田、村上、山本(記録) |
配布資料:
- 地域研究コンソーシアム活動報告(2005年1月〜12月)
- 2005年度地域研究コンソーシアム年次集会 活動報告と今後の組織体制・活動予定
- 来年度以降の運営体制と活動内容に関する改革案
議事:
1.部会活動報告
各担当者より、各部会・事務局とも前回の運営委員会以降の活動について特に報告すべき事項はないとの報告がなされた。
2.研究活動報告
地域情報学研究会および情報資源共有化研究会より、2005年12月5日に合同研究会を開催するとの報告がなされた。
社会連携研究会より、外部資金獲得のための応募に関し、バム(イラン)やアチェ(インドネシア)における災害復興過程に対して地域研究の見地から分析・提言を行う研究計画を構想中であり、社会ニーズ対応型の公募があれば応募できるような準備を進めているとの報告がなされた。
3.来年度以降の運営体制および活動内容について
1. 年次集会での報告について
- 河野委員長より、配布資料1および2をもとに年次集会での活動内容の報告について説明がなされた。要旨は以下の通り。(1)これまでの事業は「加盟組織から活発な参加があった活動」「今後の活動発展にむけて検討や議論が進展している活動」「加盟組織からの参加が限定的であった活動」の3つに分けられる、(2)運営体制については従来の「4拠点+加盟組織」に替えて「事務局+幹事組織+加盟組織」とすることを提案する、(3)活動内容の見直しに伴って部会・研究会を再編する必要がある、(4)経費の負担を圧縮する必要がある。
- 委員からは、アンブレラプログラム(UP)のように新しい研究活動を実体化する活動には困難があるが、学会などの団体との連携は非常によい試みであり、資金さえあれば継続することが好ましいとの意見が出され、加盟組織からの参加が限定的であった活動は直ちに縮小とするのではなく、厳しく見直した上で活動のあり方を検討することにしてはどうかとの提案があった。議論の結果、「縮小」ではなく「精査して効率化」とすることが了承された。
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上記の修正を加えた上で、河野委員長による提案が原案通り承認された。
2. 来年度の改革案について
- 河野委員長より、配布資料3をもとに来年度の運営および活動の改革案について提案がなされた。要旨は以下の通り。(1)運営体制については、京都大学地域研究統合情報センター(以下、新センター)に事務局を設置する、(2)4拠点のうち地域研を除く3拠点は他の複数の加盟組織とともに幹事組織として運営に参画する、(3)運営委員長は新センター以外から、事務局長は新センターから出し、委員長と事務局長(副委員長を兼任)の任期は1年ずつ重なるようにする、(4)活動領域は、年次集会、ウェブ・アーカイブ、メイルマガジン、和文雑誌『地域研究』、英文雑誌、ニューズレター、教育組織ネットワーク、次世代支援プログラム、情報資源共有化研究会、地域情報学研究会、社会連携研究会の11部門とし、現行の4部会を廃止して8作業部会3研究会に再編する。
- 活動内容に関して、以下のように議論が行われた。
- 黒木委員より、事務局が運営するホームページに関し、地域研究コンソーシアムの関連ホームページはこれまでいずれもURLにjcas.jpを用いていることが説明され、事務局のホームページも同様にURLにjcas.jpを用いて対外的な統一性を維持することが提案された。事務局がコンテンツの更新等を直接行うことができることが確認された上で、この提案が承認された。
- 宇山委員より、上記(1)でも検討された共催に関し、学会の既存の活動に対する支援だけでなく異分野の研究者を集めるイベント等に対する支援も行えることから意義が大きいことが指摘され、次年度以降も事業として継続することが承認された。また、共催を担当する個別の作業部会は立てず、共催は委員長付きとして、応募や問い合わせがあった場合に委員長が指名する委員が担当することが確認された。この結果、8作業部会・3研究会・事務局からなる活動内容に運営委員会を加え、活動の内容として運営全体の統括および共催が加えられた。
- 宇山委員の指摘により、UPの今年度採用済みで未実施のものの実施時期について検討がなされた。極力年度内の実施を求めること、年度内に実施できない場合には事務局で個別に対応することが確認された。これに関連して、交流支援プログラムの今年度採用済みで未実施のものについてもあわせて検討され、年度内の実施を求めること、年度内に実施できない場合には実施できない旨伝えることが確認された。UPについては、各プログラムの担当者が実施予定を確認し、その後の交渉は事務局が担当する。交流支援プログラムについては実施予定の確認を含めて事務局が担当する。
- 村上委員より、和文雑誌『地域研究』に関し、京大新センターの設立準備のためのタスクフォースでも同誌を新センターの雑誌として重要であると位置づけており、新センターと地域研究コンソーシアムの共同による出版という方向で議論が進んでいることが説明され、地域研究コンソーシアムでも同誌を「新センターとの協力のもとに編集・発行する」と位置づけることが提案され、承認された。
- 石川委員より、次世代育成プログラムに関し、今年度実施した語学研修の次年度以降の実施に対する期待が大きいことが説明され、次年度も今年度のような形で実施可能であるかが尋ねられた。押川委員より、新センターが主催する活動であれば実施可能であるはずであり、事務方との交渉が必要であればそれを行うつもりがあるとの回答がなされた。
- 運営体制に関して、以下のように議論が行われた。
- 飯塚委員より、各幹事組織から同数の委員を出すことが好ましいとの意見が出され、他の委員からも各組織から2名ずつ委員を出すことが望ましいとの意見が多く出され、また、加盟組織にはさまざまな規模のものがあることを考慮して少々フレキシブルな対応をする必要があるとの指摘もなされた。議論の結果、組織によっては委員が1名しか出せないところもあることを確認した上で、原則として各幹事組織から2名の運営委員を求めることが承認された。
- 幹事組織の選任方法について議論が行われた結果、(1)加盟組織に幹事組織として運営への参加を呼びかける、(2)現行の各部会・研究会による推薦を参考にして幹事組織の候補を挙げる、の2つの方法によって幹事組織を選任することが承認された。
- 上記の(1)に関し、手順と日程を以下のようにすることが確認された。理事会での承認を得た後、1週間程度のうちに家田会長名で各加盟組織に幹事組織および運営委員の募集呼びかけを発送する。1月上旬に応募を締め切り、2月上旬の運営委員会で運営委員および担当作業部会・研究会を確定する。あわせて規約を改正し、年度内に理事会で承認を求める。
- 上記の応募呼びかけに関連して、応募する活動内容は、年次集会、メルマガ、英文雑誌、次世代支援プログラムの4つとすることが確認された。それ以外の活動内容については、ニューズレターと和文雑誌『地域研究』は新センター、ウェブ・アーカイブは東京外国語大AA研、大学院教育プログラム(教育組織ネットワークより名称改め)は大阪外国語大がそれぞれ担当委員を出すこと、また、各研究会については研究会内で担当委員を推薦するよう求めることが確認された。
- 上記の手順に関連して、規約の改正案は運営委員会で作成することとし、飯塚委員が改正原案の作成を担当することが承認された。
- 以上の議論を経て、必要な修正を加えた上で、河野委員長による提案が基本的に了承された。
4.その他
阿部委員より、来年(2006年)3月にメキシコシティで第4回世界水フォーラムが開催される予定であり、開催費用は人間文化研究機構の負担であることなどが説明された上で、同フォーラムに対してユネスコ、人間文化研究機構とともに地域研究コンソーシアムが主催者として参加することが提案され、了承された。
5.今後のスケジュール
次回運営委員会は2006年2月9日(木)の午後4時より帝国ホテル512号室で開催する。