活動方針(2004年度)

2004年4月
地域研究コンソーシアム 運営委員会
1.目的
地域研究コンソーシアムは、 地域研究のさらなる推進に加えて、 アカデミック・コミュニティと社会との連携を深めることをめざしています。 また、その歩みを着実なものにするために、 次世代の担い手の養成を支援します。 そして、これらの活動を支える制度的な枠組の整備もめざします。
具体的には、以下の5つの目的を設定し、諸活動を展開しようとしています。
第1の目的は、統合地域研究の展開です。 個別の学問分野や地域に関する研究を超えて、 グローバル・イシューに対応する新たな地域研究を推進します。
第2は、地域に関連する実務分野への知的支援です。 さまざまなレベルでの国際協力、国際交流へのより積極的で効果的な知的支援を進めます。
第3は、社会への知的貢献です。深い地域理解に基づいた情報を発信します。
第4は、教育の推進と次世代研究者の育成です。 今後の担い手となる地域研究者や地域専門家の組織の枠を超えた教育・養成を推進します。
そして第5は、コンソーシアム型研究教育支援制度の創出です。 組織を超えた活動を強力に推進するための体制作りです。
2.活動
- 統合地域研究の展開
今日的なグローバル・イシューを共通論題とするアンブレラ・プログラムを立ち上げます。 関連課題に取り組むコア・プロジェクトが連携するためのワークショップの企画や、 地域研究コンソーシアム加盟組織を対象とした公募プロジェクトを実施します。 また、年次大会の開催や研究成果・研究レビューの収集・発信を通じて、 学問分野や対象地域を超えた研究情報の交流を促進します。 さらに、地域研究データベースを構築し、研究情報の相互利用を促進します。 - 地域に関連する実務分野への知的支援
地域研究者の名鑑を作成し、研究関心や対象地域に応じた研究者情報を発信します。 また、アカデミック・コミュニティと実務機関やNGOの双方向の連携を深めるためにワークショップを企画します。 - 社会への知的貢献
ホームページやニューズレター、メールマガジンを通じて、 地域の多様な姿や地域動態の大きな流れを機動的に発信します。 また、雑誌『地域研究』の発行や公開講座の開催を通じて、 地域研究者が蓄積してきた知の体系を広く世に問います。 - 教育の推進と次世代研究者の育成
若手研究者や大学院生により広く活躍の場を提供するために、 若手研究者・大学院生名鑑を作成します。 また、大学院教育における組織を超えた連携を推進するために、 次世代養成プログラムなどを支援します。 さらに、若手研究者や大学院生の横のネットワークを強化するために、 彼らを主役とするワークショップを開催します。 - コンソーシアム型研究教育支援制度の創出組織を超えた活動を支えるための 客員・流動研究員制度や次世代養成制度について検討を進め、その創出をめざします。 また、海外研究拠点の開設、共同利用を提案します。