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文化遺産の返還とその再生-アラスカ州コディアク島の仮面をめぐって-

主催・共催・その他 主催:国立民族学博物館 国際文化会館
種類 一般向け講演会
対象分野 政治・経済・法律,社会・文化(宗教,民族,ジェンダー,移民),言語・文学・芸術
対象地域 アメリカ合衆国
開催地方 近畿
開催場所(詳細) 場所:国立民族学博物館 講堂
開催時期 2010 年 06 月 26 日 14 時 00 分 から 2010 年 06 月 26 日 16 時 15 分 まで
プログラム プログラム
14:00~14:10 挨拶:須藤健一(国立民族学博物館長)、講師紹介
14:10~15:10 講演:ジェイムズ・クリフォード
15:10~15:20 休憩(質問用紙の回収)
15:20~16:15 パネル・ディススカッション
司   会:吉田憲司(国立民族学博物館文化資源センター教授)
パネリスト:ジェイムズ・クリフォード
岸上伸啓(国立民族学博物館先端人類科学研究部教授)
太田好信(九州大学大学院比較社会文化研究院教授)
17:00~18:30 レセプション みんぱくレストラン 定員100名 申し込み先着順 会費:5000円

レセプション申し込み方法
お名前、ご所属、連絡先(e-mail/Tel/Fax)、レセプション参加の有無を明記し、下記のいずれかの方法でお申し込みください。

E-mail:clifford.min@idc.minpaku.ac.jp
TEL:06-6878-8235 (国際協力係、International Cooperation Unit)
FAX:06-6878-8479

講演者
ジェイムズ・クリフォード(カリフォルニア大学サンタ・クルーズ校特別功労)

人類学の領域で自明とされてきたさまざまな概念や方法論を疑問視してきた文化批評家であり、「ポスト・モダン」の旗手として世界的に知られている。ハーバード大学にて博士号(Ph.D.)を取得(歴史学)し、1978年よりカリフォルニア大学サンタ・クルーズ校「意識の歴史プログラム(History of Consciousness)」における学際プログラムにて教鞭をとる。主著に『人類学の周縁から』 (2004)、『文化の窮状:二十世紀の民族誌、文学、芸術』 (2003)、『ルーツ:20世紀後期の旅と翻訳』 (2002)、『文化を書く』(ジョージ・マーカス共編、1996)など。数多くの著書が外国語に翻訳され、芸術や文化研究などの幅広い分野で多大な知的影響を及ぼしている。

司会
吉田憲司(国立民族学博物館文化資源センター教授)
専門は文化人類学、博物館人類学。主に、ア フリカにおける造形と儀礼の人類学的研究 と、博物館・美術館における文化の表象のあ り方の研究に従事している。主著に、『仮面 の森―アフリカ・チェワ社会における仮面結 社、憑霊、邪術』(1992)、『文化の「発見」』 (1999)、など。

パネリスト
岸上伸啓(国立民族学博物館先端人類科学研究部教授)
専門は文化人類学。主にカナダとアラスカの 極北地域にて、先住民による海洋資源の利 用と分配、管理に関する研究に従事してい る。主著に『極北の民-カナダ・イヌイット』 (1998)、『カナダ・イヌイットの食文化と社会 変化』(2007)など。
太田好信(九州大学大学院比較社会文化研究院教授)
専門は文化人類学。主に中米グアテマラ共 和国西部高原地帯と沖縄県八重山群島に て、表象と先住民性を中心に研究を進めてい る。主著に、『亡霊としての歴史』(2008)、 『人類学と脱植民地化』(2003)など。
概要 文化遺産の返還とその再生-アラスカ州コディアク島の仮面をめぐって-
ジェイムズ・クリフォード講演 (カリフォルニア大学サンタ・クルーズ校特別功労教授)

この講演はアラスカ州コディアク島のアルティーク博物館・考古学資料館で最近おこなった調査にもとづくものである。同博物館は先住民が運営する文化センターであり、文化遺産の再活用をめざしたさまざまなプログラムを実践している。2008年、コディアク地域の儀礼用仮面のコレクション―このコレクションは1870年に若いフランスの言語学者が取得し、それ以来、フランスのある地方博物館に収蔵されていたものである―がアルティーク博物館に貸し出しのかたちで返還された。このきわめて稀少な仮面コレクションは、ロシアやアメリカによる植民地化のために荒廃させられた文化にとって、計り知れない象徴的価値をもつものであり、「文化遺産」の再生のうえで新たな役割を果たすものである。
 今回の講演では、スライドも交えながら、仮面の返還について語り、いまや主役となった返還資料のその後について追究する。そこでは文化遺産をめぐるポリティクスと先住民文化の再生についての一般的な諸問題について検討することになろう。たとえば真正性と歴史性についての観点のちがい、植民地の遺産と先住民の未来、資本主義とポスト・モダンなアイデンティティ形成との関係などである。今日における仮面の意味、仮面が体現する断絶と持続は、曖昧であると同時に生産的でもあり、けっして尽きることのないものであることを論じたい。
参加費 無料(要事前申込)/定員:450名(申し込み先着順)
対象 -
言語 英語(通訳あり)
連絡先 お問い合わせ: 財団法人 国際文化会館 企画部
〒106-0032 東京都港区六本木5-11-16
Tel: 03-3470-3211
Fax: 03-3470-3170
E-mail: program@i-house.or.jp
http://www.i-house.or.jp/jp
URL http://www.minpaku.ac.jp/research/fr/100626.html
その他 参加申込方法:
お名前、ご所属、連絡先(e-mail/Tel/Fax)、レセプション参加の有無を明記し、下記のいずれかの方法でお申し込みください。

申込先:
・E-mail:clifford.min@idc.minpaku.ac.jp
・TEL:06-6878-8235 (国際協力係、International Cooperation Unit)
・FAX:06-6878-8479
大学共同利用機関法人 人間文化研究機構
国立民族学博物館
〒565-8511 大阪府吹田市千里万博公園10-1


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司会:太田好信(九州大学大学院比較社会文化研究院教授)
6月23日(水)19:00 ~20:30  国際文化会館 岩崎小彌太記念ホール
会費:1,000円(学生:500円、国際文化会館会員:無料)
用語:英語/日本語(同時通訳付き)