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パリ同時多発テロ緊急講演会「テロとの戦争終結を探る―ファーストステージ―」

主催・共催・その他 【主催】同志社大学一神教学際研究センター(CISMOR)
【共催】同志社大学神学部・神学研究科
種類 一般向け講演会
対象分野 国際関係,社会・文化(宗教,民族,ジェンダー,移民),戦争・平和・災害・開発
対象地域 世界
開催地方 -
開催場所(詳細) 同志社大学今出川キャンパス 良心館1階RY107教室
(京都市営地下鉄烏丸線「今出川駅」下車3番出口徒歩3分)
開催時期 2015 年 12 月 05 日 13 時 30 分 から 2015 年 12 月 05 日 15 時 30 分 まで
プログラム 登壇者プロフィール

■出川 展恒(でがわ のぶひさ)
 1962年東京に生まれる。1985年、東京大学教養学部教養学科国際関係論分科を卒業。NHK入局。佐賀放送局記者を経て、1990年から国際報道(主に中東、イスラム世界)に携わる。
1991~92年 テヘラン在住
1992~93年 旧ソビエト連邦・中央アジア独立国家を長期取材
1994~98年 エルサレム支局長(NHK初代特派員)
2002~06年 カイロ支局長(バグダッド事務所兼務)
2006年7月~現在、解説委員(中東・アフリカ・イスラム地域担当)
 中東和平プロセス、同時多発テロ事件、イラク戦争などを、NHK特派員として現地から報道。中東・北アフリカのアラブ諸国の政変、イラン核開発問題などをテレビ・ラジオで解説。現地取材も兼ねている。

■北澤 義之(きたざわ よしゆき)
 1956年岩手県生まれ。東京外国語大学アラビア語学科卒業。同大学院地域研究研究科修士課程修了。在ヨルダン日本国大使館専門調査員(1987~90年)、中東調査会非常勤研究員、1993年京都産業大学外国語学部講師、同助教授を経て現職(2004年)。
主要論文・著作:「パレスチナ人の帰属意識‐ヨルダンの場合」(『思想』第850号 岩波書店1995年)、「構造調整とヨルダンの『民主化』」(『国際政治』125号 日本国際政治学会 2000年)、歴史学研究会編『20世紀のアメリカ体験』(共著)(青木書店 2001年)、『ムスリム同胞団の思想 ― ハサン・バンナー論考集 ―上』(共編訳)(岩波書店 2015年)など。
概要 2001年の米国同時多発テロに対して、米国はテロとの戦争を宣言し、21世紀最初の戦争が始まりました。
 米国は対アフガン戦争、対イラク戦争を始めましたが、前者においてはタリバン勢力が今なお影響力を持った存在であり、後者においてはシーア派とスンニー派の構造的対立構造をイラクに作り出してしまいました。その後、2010年末に始まった「アラブの春」は、長期独裁政権VS民主勢力という構図で米欧が軍事介入し、リビアでは国家の枠組みが崩壊しましたが、その根底にあるのは、ムスリム同胞団、イスラーム過激国際連携派の伸張でした。
シリアは前記勢力の攻撃に対して、イラン、レバノンのヒズブッラー、ロシアの支援を受け、体制防衛戦争を続けています。一方、イラクにおいては、米国がつくりだしたスンニー派VSシーア派の構造的対立のなかで、旧イラク政権の革命評議会副議長イッザト・イブラーヒームに代表される旧バース党幹部や軍幹部がイスラーム過激国際連携派と合流、2014年6月のカリフ宣言と共にイスラーム国を樹立しました。イラク、シリアは領域国家ですが、これにより2001年から続いた国家VSイスラーム過激派グループの戦争は、非対称戦争から変化を遂げる契機となりました。米国連合は空爆で応えましたが、爆撃攻撃に加わって墜落、捕らえられたヨルダンのパイロットは火あぶりで処刑されました。
 2015年に入り、EUのドイツの受け入れ姿勢が明らかになると、それまでのシリア難民を中心とした難民たちのヨーロッパ流入は一気に加速しました。米欧、ロシアの無差別空爆と難民創出の悪循環の中で、今回のフランスの同時多発テロ事件が発生し、オランド仏大統領はテロとの戦争宣言を行い、報復空爆を実施しました。米国によって始められた21世紀最初の世界的戦争は、オランド仏大統領の前記宣言により、西欧と中東地域の戦争として発展的に確定しました。
また同時にEUのような国家間の壁を取り除き、西欧人権理念の基づいた国家間連合は難民を拒否できない国家連合体であり、敵対国をつくれない国家であることも明確になりました。
 CISMORは、このテロとの戦争に始まり、宗教が大きな役割を果たす多面的な情勢に対応してそれぞれの専門の方々を招き、講演会を開催していきます。
参加費 無料
対象 どなたでも。
言語 -
連絡先 同志社大学 一神教学際研究センター(CISMOR)
〒602-8580 京都市上京区今出川通烏丸東入
同志社大学 今出川キャンパス 待辰館1F
TEL:075-251-3726 FAX:075-251-3092
E-mail :info@cismor.jp
URL http://www.cismor.jp/
その他 -