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2016年度次世代WS/コンサートとオペラを学際研究する―ヨーロッパ地域研究における共著論文執筆の方法―

主催・共催・その他 共催:地域研究コンソーシアム、京都大学地域研究統合情報センター、早稲田大学総合研究機構オペラ/音楽劇研究所「歌劇の上演状況に関する研究:歌劇場プログラムのデータベース化に向けて」ワーキンググループ
種類 研究集会
対象分野 社会・文化(宗教,民族,ジェンダー,移民),歴史・地理・建築,言語・文学・芸術,その他
対象地域 ヨーロッパ
開催地方 関東
開催場所(詳細) 早稲田大学早稲田キャンパス 26号館1102会議室
開催時期 2016 年 11 月 19 日 13 時 30 分 から 2016 年 11 月 19 日 17 時 30 分 まで
プログラム 【第1部】(13:30-14:45 予定)
「学際研究に向けたアプローチ:異分野の慣習を共有する」
司会:堀内 彩虹(東京大学大学院総合文化研究科)

・趣旨説明・問題提起
岡本 佳子(東京大学教養学部附属教養教育高度化機構)
「各学界における慣習の差異と共有方法」

・講演
河瀬 彰宏(同志社大学文化情報学部)
「文化現象の解明に向けた学際的共同研究への枠組み構築について」

【第2部】(15:00-17:30 予定)
「音楽・歌劇の興行情報を対象とする共同研究の可能性」
司会:神竹 喜重子(北海道大学スラブ・ユーラシア研究センター)

・研究報告
大河内 文恵(東京藝術大学音楽研究センター)
「ドレスデンの歌劇場におけるオペラ上演の実態調査とそれに付随する問題点」
小石 かつら(京都大学白眉センター)
「オーケストラ演奏会の実態調査とその活用の試み:19世紀前半のライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団を例に」

・総合討論
コメンテーター:
辻 昌宏(明治大学経営学部)
標葉 靖子(東京大学教養学部附属教養教育高度化機構)

企画アドバイザー:福田 宏(愛知教育大学地域社会システム講座)
概要 【第1部講演要旨】
◆「文化現象の解明に向けた学際的共同研究への枠組み構築について」(河瀬 彰宏)
本講演の目的は、音楽分野における学際的研究の哲学、理念、トレンドについて、人文情報学の観点から紹介し、学際的共同研究への枠組みを構築するためのヒントを共有することである。今世紀に入ってから音楽研究は、異分野の方法論を横断的に融合しながら問題解決に取り組む傾向が高まっている。例えば、2007年に欧州委員会が立ち上げたS2S2 Coordinate Actionや、その後継プロジェクトのSound and Music Computing(SMC)がある。また、従来の人文科学において結論が出にくかった課題、同一議論を繰り返す問題に対して、自然科学を使って解決をはかる学問として人文情報学(Digital Humanities)が注目されている。本講演では、SMCの哲学や人文情報学の方法論を通して実施されている計量音楽分析 —統計学・情報学を接点としたデータサイエンスに基づく音楽研究— の事例を紹介し、学際的共同研究のための情報を共有したい。

【講演者プロフィール】
河瀬 彰宏 Akihiro KAWASE
同志社大学文化情報学部文化情報学科助教。博士(工学)。国立国語研究所研究員を経て2016年4月から現職。旋律や言語のコーパスを構築し、計量的に分析することにより、文化現象に内在する法則を学際的に探ることを主たる研究としている。2016年現在は、日本民謡の地域情報学的分析とその展開に関心がある。編著に『量から質に迫る—人間の複雑な感性をいかに「計る」か』(新曜社、2014年)。


【第2部 研究報告要旨】
◆「ドレスデンの歌劇場におけるオペラ上演の実態調査とそれに付随する問題点」(大河内 文恵)
18世紀のドレスデン宮廷では、1719年の皇太子結婚のために建設された宮廷劇場だけでなく、いくつかの小劇場、ザクセン選帝侯が王位を兼ねていたポーランド(ワルシャワ)でもオペラが上演されており、すべての上演が1つにまとまった上演記録は存在しない。本報告では、いくつかの異なる資料を読み解く際に生じる問題点を取り上げながら、当時のザクセン選帝侯国の状況を踏まえ、上演機会とそれ以外のファクターとの関係を分析・考察する。


◆「オーケストラ演奏会の実態調査とその活用の試み: 19世紀前半のライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団を例に」(小石 かつら)
世界で最も古い民間オーケストラであるライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団は、1781年から今日まで定期演奏会を継続して開催している。そのオーケストラの演奏会には、オペラから抜粋した曲目が巧みにプログラムに組み込まれていた。しかしその実態がデータとして明らかにされたことはない。本発表ではオペラとコンサートの直接的関連を、コンサートという「興行の場」に注目して明らかにすることで、両者をつなぐ視点を模索する。
参加費 -
対象 -
言語 日本語
連絡先 問い合わせ先:岡本佳子(y.okamoto5[at]kurenai.waseda.jp)
URL -
その他 チラシ ダウンロード↓
http://www.jcas.jp/event/JCAS_okamoto_20161119.pdf