JCAS:TOPページ > 地域研究出版物情報 > 書籍 > 中東の新たな模索
種別 | 書籍 |
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著者・編者 | 松尾昌樹・岡野内正・吉川卓郎 |
出版社 | ミネルヴァ書房 |
出版年月 | 2016 年 05 月 |
研究分野 | 政治・法律・経済,国際関係,社会・文化(宗教、民族、ジェンダー、移民),歴史・地理・建築,戦争・平和・災害・開発,言語・文化・芸術,情報資源・ジャーナリズム(IT、図書、資料) |
対象地域 | 南西アジア,スラブ・ユーラシア |
要約 | 中東地域は変容した。湾岸戦争とイラク戦争、中東和平の進展と膠着、「アラブの春」と「イスラム国」の発生、アラビア半島諸国の勃興——20世紀末から現在に至る動きは、中東地域・アラブ諸国内部の対立やパワーシフトを白日の下に晒し、ここに新たな地域秩序が生まれつつあることを示した。こうした流れを踏まえつつ、本書は中東各国の「今」を見つめながら、新たな中東を多角的に読み解いてゆく。 |
詳細 | はしがき
序 章 中東とグローバル・サウス(松尾昌樹) 第Ⅰ部 中東世界の変容 第1章 冷戦後の国際政治と中東地域の構造変容——米国の対中東政策を中心に(溝渕正季) 1 冷戦後世界における米国単極構造と中東 2 「パックス・アメリカーナ」の成立――クリントン政権期とそ れ以前、1989〜2001年 3 「帝国」の野心と挫折――ブッシュ政権期、2001〜09年 4 撤退する米国――オバマ政権期、2009年〜 第2章 イスラーム主義運動の歴史的展開――中東地域研究にお ける意義を再考する(末近浩太) 1 やせ細るイスラーム主義運動研究 2 イスラーム主義とは何か 3 過激派はなぜ生まれたのか 4 岐路に立つイスラーム主義運動 5 新時代のイスラーム主義運動と中東地域研究 第3章 グローバル化する中東と石油――レンティア国家再考(松尾昌樹) 1 レントと権威主義 2 「石油の呪い」と「レンティア国家仮説」 3 レンティア国家仮説と中東地域研究 4 レンティア国家研究のフロンティア――レント配分政策の変化を追う コラム1 中東で導入が進む再生可能エネルギー(堀拔功二) 第4章 エジプトの「革命」――民衆は時代の転換に何を望んだか(岩崎えり奈) 1 1月25日革命から5年経つエジプト 2 人々は何に義憤を感じたのか 3 意識調査という手法 4 革命前後で人々の意識は変化したのか 5 革命を境に人々の意識は変化したのか コラム2 中東と「南」という問題系(井堂有子) 第5章 アラブの春とチュニジアの国家=社会関係――歴史的視点から(渡邊祥子) 1 アラブの春はなぜ起こったか――格差とクローニー・キャピタリズム 2 チュニジアの国家形成とパトロン=クライアント関係 3 国家の安定とパトロン=クライアント関係の変容 4 「南」から始まった革命 第6章 「パレスチナ問題」をめぐる語りの変容(金城美幸) 1 パレスチナ問題の起源と帝国主義・植民地主義 2 「パレスチナの大義」の語り 3 帝国主義と民族対立の創出 4 中東「諸国体制」からオスロ和平プロセスへ 第7章 中東地域の女性と難民——紛争による周縁化の現実(円城由美子) 1 中東の政治変動と難民の発生 2 脆弱な難民女性 3 シリア難民の大規模流入による労働市場への影響 4 社会進出と伝統の狭間で——イラクの人身取引 5 中東の「女性」の「難民」が内包している複雑さと普遍 コラム3 アラブにおけるジェンダーと教育(平井文子) 第Ⅱ部 中東諸国の課題 第8章 トルコ――新自由主義・親イスラーム政党・秩序安定化外交(今井宏平) 1 第3共和制下のトルコ 2 トルコにおける新自由主義の受容 3 公正発展党の台頭 4 トルコの「西洋化」と「中東化」 5 「グローバル・サウス」とトルコの関係 コラム4 アタテュルクの「子孫」たち(岩坂将充) 第9章 アラビア半島諸国――中東地域秩序における台頭(村上拓哉) 1 台頭するアラビア半島諸国 2 君主制国家群としてのアラビア半島諸国 3 GCC――アラビア半島諸国間の王政護持同盟 4 安全保障政策の軍事化と欧米諸国との連携 5 中東地域秩序におけるアラビア半島諸国の役割の展望 コラム5 湾岸アラブ諸国の移民労働者(細田尚美) 第10章 イラン――イスラーム統治体制の現状(坂梨 祥) 1 イスラーム共和国体制とは 2 外交政策 3 イスラーム統治体制の現状 4 イランの覇権とシーア派脅威論 第11章 イラク――統治体制をめぐる迷路(吉岡明子) 1 イラクの成り立ち 2 イラク戦争後の政治プロセスと分極化 3 収まらない混乱 第12章 パレスチナ問題――イスラエルの国家安全保障と和平交渉(江崎智絵) 1 パレスチナ問題をめぐる紛争の構造とその変化 2 2つの平和条約とパレスチナ問題 3 パレスチナ問題の包括的解決の試み 第13章 ヨルダン――紛争との共生(吉川卓郎) 1 混沌の海を泳ぐ 2 承認をめぐる議論 3 「アラブの春」と民主化 4 経済自由化とヨルダン社会 第14章 グローバル化時代の中東研究――板垣雄三氏の問題提起をめぐって(岡野内 正) 1 学問研究のタコツボ化 2 板垣雄三氏の問題提起 3 板垣氏の問題提起への疑問 4 タコツボを超える対話のため修正命題 関係年表/人名索引/事項索引 |
ISBN番号 | 9784623076277 |
サイズ | A5・362ページ |
価格 | 本体3,800円+税 |
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