JCAS:TOPページ > 地域研究出版物情報 > 書籍 > ラテンアメリカはどこへ行く
種別 | 書籍 |
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著者・編者 | 後藤政子、山崎圭一 |
出版社 | ミネルヴァ書房 |
出版年月 | 2017 年 05 月 |
研究分野 | 政治・法律・経済,国際関係,社会・文化(宗教、民族、ジェンダー、移民),戦争・平和・災害・開発,言語・文化・芸術,その他 |
対象地域 | 世界,その他 |
要約 | ラテンアメリカは、世界の姿を映し出す鏡でもある。格差の拡大、スラム街の膨張、麻薬カルテルの台頭、暴力の広がり、資源開発による自然破壊、米国で急増するヒスパニック人口、一進一退する「米国離れ」現象、先住民運動の発展、多民族共生社会の追求などは、課題が山積する現代世界の縮図ともいえる。本書では、21世紀においてラテンアメリカに生起する重要な問題を取り上げ、その原因や行方を探る。 |
詳細 | はしがき
序 章 21世紀におけるラテンアメリカの課題(後藤政子) 1 独立から200年——「ボリバルの夢」は実現するか 2 20世紀のラテンアメリカ 3 21世紀のラテンアメリカ 第Ⅰ部 ポスト新自由主義に向けた社会構想——その経緯と現在 第1章 新自由主義に対峙する「左派」政権——その可能性と諸困難(松下 冽) 1 左派政権の波 2 新しい左派政権の出現と特徴 3 左派政権における「国家—市民社会」関係 4 社会運動と国家 5 ポスト新自由主義に向けたガバナンス構築 第2章 ラテンアメリカのピンクの波——新たな変革の道を模索するラテンアメリカ(河合恒生) 1 ピンクの波 2 背 景 3 社会運動の激化 4 政策の特徴 5 課 題 第3章 米州の地域統合——その歴史と現在(所 康弘) 1 地域統合の歴史的変遷 2 「開かれた」地域主義の出現 3 21世紀の多元的な地域統合の進展 4 新しい地域主義プロジェクトの行方 5 ポスト新自由主義と地域統合の行方 コラム1 貿易・投資を通じた中国のラテンアメリカへの影響(田島陽一) 第4章 ラテンアメリカの先住民運動——その歴史的展開と多様性(宮地隆廣) 1 ラテンアメリカの先住民とその運動 2 20世紀の先住民運動 3 21世紀の課題(1)——権力への接近・同一化 4 21世紀の課題(2)——権力からの離反 5 グローバル・サウスとラテンアメリカの先住民運動 第5章 グローバル・バリューチェーンと社会的統治——底辺への競争を超えて(小池洋一) 1 グローバル・バリューチェーンの形成 2 グローバル化と格差 3 グローバル・バリューチェーンの社会的統治 第6章 ラテンアメリカ経済社会の変化——ブラジルの住宅政策に焦点を当てて(山崎圭一) 1 本章の目的と分析方法 2 ラテンアメリカ地域の「ルーブリック方式」による素描 3 ブラジルの考察 4 ブラジルの住宅政策 5 「中所得国の罠」から抜け出せるか 第7章 在米ラティーノの影響力——求められる新しいラテンアメリカ・米国関係(北條ゆかり) 1 在米ラテンアメリカ移民の実像を探る 2 越境する人々——メキシコと米国の間で 3 中米北部3カ国を逃れて北へ向かう人々 4 移民が外交関係にもたらしうる影響とは コラム2 米国のヒスパニック——カリフォルニアの「レコンキスタ」(伊藤千尋) 第Ⅱ部 ラテンアメリカ諸国の課題 第8章 キューバ——「平等主義社会」から「公正な社会」へ(後藤政子) 1 なぜ、キューバ革命は生き永らえることができたのか 2 革命——モンカダ兵営襲撃から革命政権成立まで 3 「社会主義へ」 4 「社会主義」を見直す 5 21世紀のキューバ——「公正な社会」へ向けて 第9章 ベネズエラ——社会的政治的多様性と反新自由主義(スティブ・エルナー[河合恒生訳]) 1 チャビスタの改革 2 接 収 3 地域協議会と非統合諸セクター 4 チャビスモ内部のビジョンと利害の対立 5 チャベス死後の展開 6 空虚なシグニファイアとチャビスタ運動内の葛*藤 第10章 ブラジル——ラテンアメリカの経済動向との比較と「中所得国の罠」(田中祐二) 1 「中所得国の罠」と構造転換アプローチ 2 プロダクト・スペースと構造転換 3 構造転換を阻止する要因と直接投資流出入——ブラジルとラテンアメリカ 4 ブラジル経済の減速と「中所得国の罠」 第11章 メキシコ——新自由主義と麻薬取引と暴力(ビクトル・ロペス・ビジャファニェ[後藤政子訳]) 1 安全な国メキシコの変貌 2 メキシコにおける新自由主義政策 3 米国とメキシコの麻薬貿易 4 爆発する暴力 コラム3 サパティスタ運動の現在——メキシコからの手紙(レイナ・カタリーナ・ペレス・アルカサル、フェルナンド・エルナンデス・ペレス[後藤政子訳]) 第12章 コスタリカ——エコツーリズムと新自由主義(小澤卓也) 1 コスタリカへの新たな眼差し 2 「エコツーリズム発祥の国」の歩み 3 米国への依存と変容するコスタリカ 4 新自由主義時代の観光とエコツーリズム 5 エコツーリズムの未来に向けて 第13章 アルゼンチン——ペロニズムという政治現象を読み解くために(アレハンドロ・M・シュナイダー[後藤政子訳]) 1 ペロニズムの成立 2 ペロン亡命から復帰へ 3 民政復活——ペロニズムの変貌 4 ネストル・キルチネル政権 5 ペロニズムに阻まれた左翼労働運動の発展——結論に代えて 第14章 チリ——コンセルタシオン政権と新自由主義の行方(岡本哲史) 1 分析の視角 2 コンセルタシオン政権の功績 3 コンセルタシオン政権による新自由主義の継承と修正 4 コンセルタシオン政権の問題点 5 コンセルタシオン政権は新自由主義政権なのか 6 新自由主義の行方 コラム4 格差社会チリにおける教育自由化(近藤元子) 関係年表 人名索引 事項索引 |
ISBN番号 | 9784623080182 |
サイズ | A5・360ページ |
価格 | 本体4,500円+税 |
その他 | - |