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2023年度JCAS年次集会

地域研究コンソーシアム 2023年度年次集会・一般公開シンポジウムのご案内


2023年度地域研究コンソーシアム(JCAS)の年次集会と一般公開シンポジウムを以下のとおり開催いたします。

期日:2023年11月18日(土)
会場:年次集会は対面とオンラインのハイブリッド開催、一般公開シンポジウムは対面のみの開催



プログラム


JCAS年次集会(総会)        9:00-9:25
     
JCAS賞授賞式・記念講演(一般公開) 9:35-12:00
  
一般公開シンポジウム        13:00-17:00


◉年次集会:

 年次集会は、地域研究コンソーシアムの多様な活動について報告すると同時に、加盟組織がそれぞれの持ち味を持ち寄り、組織の壁を超えた共同研究を推進する機会として、また、共同研究のための出会いの場として年に一度開催されています。

 また、地域研究コンソーシアム賞(JCAS賞)の授賞式と受賞者の講演も行われます。

 オンライン参加はこちら


◉一般公開シンポジウム:

「いま、地域から「豊かな食」と「つながり」を考える」


 これまで日本人は豊かな食生活を求めてきました。

 第二次世界大戦中・戦後の食糧難を経て、十分なカロリーと動物性タンパク質の確保が目指され、バブル期には美食が追求されて「飽食の時代」とも言われました。しかし今日、新自由主義経済の深化により、社会の経済的格差のみならず食をめぐる格差も拡大し、私たちは果たして「豊かな食」を獲得したのか、反省が迫られています。世界の国々も概ね同様に見えるものの、戦争や内戦は各所で続いており、飢餓状況すら報告される地域があります。東アジアで想定されるような戦争が発生すれば、日本も(たとえ物理的破壊を免れても)たちどころに生存の危機に陥るような食の脆弱さの中にあります。いま、世界各地で「豊かな食」とは何なのか、という問い直しが起こっているのです。

 食はまた一方で、さまざまな次元の「つながり」を前提とします。食糧・原材料の生産・流通はもちろん、調理や食事の仕方に至るまで、人と人の関係が前提となり、それを考えるには、農学、環境学、生物学、医学、化学から、経済学、政治学、歴史学、社会学、人類学、心理学、宗教学などのあらゆる分野の学が関係し、連携することが求められます。そして、その「つながり」は地球上の何らかの時空間において展開することから、すぐれて地域研究的なテーマとなるのです。

 今回、地域研究コンソーシアムと科研費学術変革領域研究「イスラーム信頼学」とが共同し、世界各地の食文化の多様性を楽しみつつ、食を通じた人々のつながりとその豊かさを再考する場を設けます。

 2022年中東・北アフリカのベスト・レストラン50に選ばれたレバノン人「食のコーディネーター」カマール・ムザウワク氏は次のように言います。「今日、他者を排除するアイデンティティではなく、他者を包み込むようなアイデンティティと伝統表現が求められています。“どうぞいらっしゃい!ご一緒にいかがですか?”食ほど人を受け容れるものはないのです。」

 みなさまのご来場をお待ちしております。

日時:2023年11月18日(土) 13:00-17:00
※質疑応答、議論の状況によっては終了時間を超えて延長する可能性があります。
開催方法:対面開催
会場:東京外国語大学アジア・アフリカ言語文化研究所 3階大会議室
アクセス

共催:東京外国語大学アジア・アフリカ言語文化研究所、地域研究コンソーシアム、科研費学術変革領域研究(A)「イスラーム的コネクティビティにみる信頼構築:世界の分断をのりこえる戦略知の創造」(略称)イスラーム信頼学)



タイムテーブル:

13:00-17:00 公開シンポジウム

・13:00-13:05 開会の挨拶 近藤信彰(東京外国語大学AA研 所長)
・13:05-13:15 趣旨説明・登壇者の紹介 黒木英充(東京外国語大学AA研/北海道大学SRC)
・13:15-13:45 基調講演 山根聡(大阪大学)「南アジア・ムスリムの食がつなぎ、育むもの」
・13:45-14:05 第一報告 馬場多聞(立命館大学)「海を渡る食材:中世のイエメンとインド洋西海域」
・14:05-14:25 第二報告 砂井紫里(千葉工業大学)「ともに食べる: 福建南部の『僕ら』の清真寺(モスク)における共食」

<休憩10分>

・14:35-14:55 第三報告 工藤正子(桜美林大学)「移民家族における食とジェンダー:つながりとアイデンティティに着目して」
・14:55-15:15 第四報告 井堂有子(東京外国語大学アジア・アフリカ言語文化研究所) 「食糧と戦争経済:つながりと依存、自律性をめぐって」

<休憩20分:ネットワーキングタイム>

・15:35-16:05 コメント:大澤由実(青山学院大学)、南直人(立命館大学)
・16:05-16:55 全体討論
・16:55-17:00 閉会の挨拶 野町素己(地域研究コンソーシアム会長/北海道大学SRC センター長)

17:30-19:30 学術情報交換会(東京外国語大学生協食堂)

●申込方法:
※JCAS賞授賞式・記念講演および一般公開シンポジウムはどなたでも無料でご参加いただけますが、一般公開シンポジウムについては、事前登録が必要ですので、こちらのリンクよりお申込みください。
登録締切:11月15日(水) 
※託児サービスは10月31日(火)、学術情報交換会のお申込みは11月9日(木)まで

●託児に関するご案内
 アジア・アフリカ言語文化研究所所内に託児室を設けます(無料、12:30-17:30)。
 ご希望の方は10月31日までに、上記の事前登録フォームよりお子様のご年齢と人数をご入力ください。

●参加型企画「食でつながる 食がつなげる」
 今年度の年次集会では「食」の議論を深めるため、「食」をめぐる参加者各自のフィールドからの事例、話題を募集いたします。
 ご参加の皆様におかれましては、ご専門のフィールドで「食とつながり」を示す写真(メイン)と短い説明文をA4(縦・横)以下のテンプレートをもとに一枚でお持ち寄りいただき、会場前のスペースに設置した世界地図に貼り付けていただきます。
 全員参加型のディスカッションとネットワーキングのための有意義な時間となりますよう、本企画へのご協力をお願い申し上げます。

テンプレート
2023年度シンポジウム_テンプレート
(フォーマットが多少異なっても問題ございません)

※年次集会(総会)にJCAS加盟組織以外から参加を希望される方は、JCAS事務局にお申込み頂けるよう、お願いいたします。
 氏名(フリガナ)、所属、住所、電話、emailをご記入の上、Eメールでお申し込みください(書式任意)。
 申込先:地域研究コンソーシアム事務局 EMAIL:jcasjimu[at]jcas.jp ([at]は@に変更してください)

●お問合せ先:
地域研究コンソーシアム事務局
北海道札幌市北区北9条西7丁目
北海道大学スラブ・ユーラシア研究センター 仙石学気付
EMAIL:jcasjimu[at]jcas.jp ([at]は@に変更してください)