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2011年度次世代ワークショップ(トランスナショナルな子どもたちの教育を考える)

トランスナショナルな子どもたちの教育を考える
―課題解決の方法を探る―

  日時 :2011年11月6日(日)午後2時~午後6時
  会場 :大阪大学 豊中キャンパス ステゥーデントコモンズ2階 セミナー室
  主催 :大阪大学グローバルコラボレーションセンター、地域研究コンソーシアム

企画責任者の氏名(所属名・役職名)
矢元貴美(大阪大学大学院人間科学研究科・博士後期課程)

企画の概要
 現在の日本の地域社会では、国境を越えた移動を経験したり、国際結婚をした両親を持つ子どもたちが暮らしている。物理的にも心理的にも一つの国に収斂されない子どもたちをここでは「トランスナショナルな子どもたち」と呼ぶこととする。厚生労働省や文部科学省の統計からも、このような子どもたちが多数地域社会に暮らし、増加傾向にあることが分かる。大阪には在日コリアンを始め、中国にルーツを持つ子どもたち、インドシナ難民や南米出身の子どもたち、両親の国際結婚に伴い来日した子どもたちも多い。彼らの教育については様々な取り組みが行われているが、彼らの経験や背景は多様であり、実践と研究をつなぎ、多角的な視点からとらえる必要がある。
本企画は2010年度の次世代ワークショップ「トランスナショナルな子どもたちの教育を考える」と、その後大阪で開催された「大阪の多文化な子どもの教育を考える担い手連携会議-人材活用と連携」を発展させた企画である。前年度のワークショップでは、日本の各地域での実践事例から、地域の人々ができることを考えるとともに、グループワークを通してどのようなネットワーク構築や協働ができるか明確化することを目指した。多様な立場の参加者が対話し学び合い、地域に目を向け協働に取り組むべきであるという認識を新たにできた。一方、地域によって事情が異なるために論点が定まらないとか、具体的な提言を行うまでには至らなかったということもあり、同様の対話の場を再度設定してほしい、具体的なテーマについて議論したいという声が参加者から多数寄せられた。
今年度はまず企画参加者らの地元大阪に地域を絞り、日本の各地域でトランスナショナルな子どもたちの教育を実践するためのモデル作りを試みる。グループワークでは「地域での支援」「保護者と学校園の連携」「日本語教育」等の具体的な課題を基に議論し、実践をより良いものにして全国各地へ広げることを目指す。本企画の目的は、実践者・当事者・研究者が対話すること、一地域の課題について各現場の知識や実践から学び合うこと、子どもたちを支える地域づくりに向けた具体的な提言を目指すこと、の3点である。
参加者は大阪府内の学校園や地域にてこのような子どもたちの教育に携わっている多様な立場の実践者、研究者、当事者を予定している。前年度の企画でつながりのできた大阪以外の地域で学習教室を運営している方や行政・学校・地域の連携に努めている方にも参加していただき、大阪の課題を考える際に他地域の視点を持って貢献してもらうとともに、成果を各地域へ持ち帰り活用してもらう予定である。
また本企画は大阪大学グローバルコラボレーションセンターが提供する「グローバル共生実践演習」と連携し、受講生に運営にかかわってもらうとともに、受講生の実践現場訪問の場を提供し、共生社会構築に貢献できる次世代の人材育成の一助となることも目指す。

プログラム
14:10-17:00 グループ別ワーク
        ブレインストーミング
        対応策(行動計画)を考える
        提言に向けてのまとめ
17:00-17:10 <休憩>
17:10-17:30 全体共有
17:30-17:50 招聘参加者(キーパーソン)からのコメント
17:50-18:00 閉会挨拶
18:30-20:00 情報交換会