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2008年度年次集会

地域研究コンソーシアム 2008年度年次集会のご案内

地域研究コンソーシアム(JCAS)の2008年度年次集会・公開シンポジウムを下記のとおり開催いたします。コンソーシアム加盟組織の皆様は、どうぞ振るって御参加ください。

期日: 2008年11月8日(土)
会場: 国立民族学博物館 第5セミナー室
〒565-8511 大阪府吹田市千里万博公園10-1

プログラム:
 11:00~12:35 第一部 総会
 14:00~17:10 第二部 一般公開シンポジウム
 18:00~20:00 懇親会

 2008年度JCAS活動報告[PDF]

企画シンポジウム:「地域研究の実践的活用――開発・災害・医療の現場から」

趣旨:
一瞬で在地社会を崩壊させる巨大災害の頻発、国境を越える感染症の脱領域化、ネオリベラリズムやグローバリゼーションのもとでの経済格差の拡大、地球温暖化やエネルギー問題に連動した食糧高騰や生態基盤の脆弱化 ---- 現代社会における多種多様な危機の発現に伴い、国際協力の実践者と地域研究者が現場で直面する「コミュニティ」や「地域」の意味が大きく、そして急激に変化している。国際協力関係者と地域研究者が、(おそらく)同床異夢のうちに共有してきた「地域」は未だに巨大なブラック・ボックスでしかなく、多種多様なネットワークで結ばれた新しい「コミュニティ」の出現は、研究と実践に関わる私たちの経験則を遙かに超えるものになっている。 本シンポジウムは、「開発」「災害」「医療」という三つの国際協力の現場をプラットフォームとしながら、「実践」と「研究」の二分法を越えた国際協力体制の模索を緊急課題としている。地球環境や市場経済のダイナミクスに直結した生存基盤の攪乱を前にして、実践と研究にかかわる実効的な方法論の検討が急務であることはいうにまたない。 自らのフィールドで国際協力の実践へ踏み込みはじめた地域研究者たち。そして地域研究の学的蓄積を現場で生かすために新たな地域との関わりを模索する国際協力のプロフェッショナルたち。さまざまな問いが可能だろう。歩み寄りは研究から実践の一方向でよいのか。実践から研究への歩み寄りはいかなる形をとるのか。地域研究は単なる情報や知識の提供者といった役回りを越えられるのか。在地の知識と地域に関する膨大な知識と情報に感応し実践に資するために、現場の者はどのような長期的コミットメントが必要か。所与の行政空間を越えたまったく新しい「地域」や「コミュニティ」概念の策定は可能か。 地域研究者は自らのフィールドでの実践体験を報告し、国際協力のスペシャリストは、実践する側の立場から地域研究への期待を語る。本シンポジウムは「地域研究コンソーシアム」を通して結びついた研究者と実践者の新たなアイデンティティ形成の一つの試みである。

趣旨説明 石川登(京都大学東南アジア研究所)

第1セッション
司会 信田敏宏(人間文化研究機構国立民族学博物館)
発表1 鈴木紀(人間文化研究機構国立民族学博物館)
  「開発援助プロジェクトから研究者と実践者は何を学ぶべきか」
発表2 山本博之(京都大学地域研究統合情報センター)
  「災害対応における人道支援と地域研究の協力・連携とその課題」
発表3 堀井俊宏(大阪大学微生物病研究所)
  「貧困病としての寄生虫病とマラリアワクチン開発」

第2セッション
司会 石井正子(大阪大学グローバルコラボレーションセンター)
 コメント1 大岩隆明(国際協力機構(JICA)研究所上席研究員)
 コメント2 高松幸司(三井造船(株)営業総括本部バイオプロジェクト推進チームリーダー/前ジャパン・プラットフォーム事務局長)
 コメント3 清水展(京都大学東南アジア研究所)

総合ディスカッション


これまでの年次集会

過去に開催された年次集会(および設立集会)については以下をご覧ください。