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2011年度年次集会

地域研究コンソーシアム 2011年度年次集会・シンポジウムのご案内

年次集会は、地域研究コンソーシアム(JCAS)の加盟組織がそれぞれの持ち味を持ち寄り、組織の壁を超えた共同研究を推進する機会として、また、共同研究のための出会いの場として年に一度開催されます。今年度は、一般公開シンポジウム『「情報災害」からの復興―地域の専門家は震災にどう対応するか』をあわせて開催します。

なお、JCASでは、毎年11月頃をコンソーシアム・ウィークと位置付け、国内各地の会場で年次集会を含むさまざまなシンポジウムやワークショップを実施しています。詳細はコンソーシアム・ウィークをご覧ください。

期日 :2011年11月5日(土)
会場 :大阪大学文系総合研究棟(302講義室)
アクセスマップ :豊中キャンパスキャンパス内(地図上の38番付近です。)

プログラム:
 10:00~11:45 第一部 総会
 13:00~18:00 第二部 一般公開シンポジウム
 18:30~20:00 懇親会(大阪大学待兼山会館 LIBRE)

第一部 総会(10:00-11:45)

司会:帯谷知可(JCAS事務局長/京都大学地域研究統合情報センター)
(1)会長挨拶 宮崎恒二(JCAS会長/日本マレーシア学会)
(2)新規加盟組織紹介 帯谷知可
(3)活動報告 山本博之(JCAS運営委員長/日本マレーシア学会)
(4)次世代ワークショップ報告
 福島康博(東京外国語大学アジア・アフリカ言語文化研究所)
 飛奈裕美(京都大学・日本学術振興会特別研究員(PD))
 伊藤未帆(日本学術振興会特別研究員)
(5)地域研究コンソーシアム賞授賞式

2011年度JCAS活動報告[PDF]

第二部 一般公開シンポジウム(13:00-18:00)

「情報災害」からの復興―地域の専門家は震災にどう対応するか

趣旨:
東日本大震災には、自然災害(地震・津波)や技術災害(原発事故)だけでなく、情報や知の基盤が損なわれる「情報災害」の側面もある。マスコミや学術研究が発信する情報や知は常に正しいという信頼が揺らぎ、「いま、ここ」でどう役に立つかばかりが問われている。地域研究も、学術研究の一部であり、当然例外ではない。ただし、その一方で、常に現場から現実を捉えようとしてきた地域研究には、既存の研究分野がこれまで対象としてこなかった事象を積極的に意味づけることで、その専門分野の有効性を立て直す力がある。
本シンポジウムでは、東日本大震災において地域研究者が「いま、ここ」でどのように役立ちうるかを考えるとともに、「いま、ここ」から時間や空間を広げて、地域研究の知が災害対応と直結した学術研究とどのように結びつきうるかを検討し、地域研究の専門性を磨くことによる災害対応について考えてみたい。

プログラム:
第1セッション
趣旨説明
 上野稔弘(東北大学東北アジア研究センター
(1) 東日本大震災におけるJCAS加盟組織の活動紹介
 報告1 長谷部美佳(東京外国語大学)
    「多言語情報の発信について」
 報告2 寺田勇文(上智大学アジア文化研究所)
    「在日フィリピン人被災者支援について」
(2) 震災現場での活動
 報告1 平川新(東北大学東北アジア研究センター)
    「東日本大震災と歴史資料のレスキュー」
 報告2 吉富志津代(大阪大学)
    「阪神淡路大震災と東日本大震災の支援を通じて」

第2セッション
趣旨説明 山本博之(京都大学地域研究統合情報センター)
報告1 西芳実(京都大学地域研究統合情報センター)
    「戦争の時代から人道支援の時代へ―スマトラにおける異文化接触の変遷から」
報告2 森山工(東京大学大学院総合文化研究科)
    「日常性とカタストロフィ―マダガスカル地域研究から」
報告3 川喜田敦子(大阪大学大学院言語文化研究科)
     「戦災と復興をどうとらえるか―戦後ドイツの記憶と記録」
コメント1 峯陽一(同志社大学大学院グローバル・スタディーズ研究科)
コメント2 林勲男(国立民族学博物館)
コメント3 大矢根淳(専修大学人間科学部)

全体討論
閉会挨拶

(シンポジウムの様子はJCAS Collaboration Seriesの第4号として刊行されました。詳細はJCAS Collaboration Seriesをご覧ください。)


これまでの年次集会

過去に開催された年次集会(および設立集会)については以下をご覧ください。